小学生向け通信教育各社では、小学6年の冬~春に中学入学に備えた学習が提供されることが多いです。元中学校英語教師で現在プロ家庭教師の私が、スマイルゼミの中学準備講座の英語を体験してみました。スマイルゼミで中学入学準備がしっかりできるでしょうか?実際に使ってみて分かったことを口コミしますね。
スマイルゼミ中学準備講座
スマイルゼミといえば、タブレットを使う通信教育の1つです。無学年式の学習ができる通信教育としても、さらに人気になっているようです。高性能の専用タブレットを使って学習します。
スマイルゼミ中学準備講座は、小学6年の12月~3月に配信されます。中学準備講座は、毎月の小6向け講座に加えて、追加料金なしで配信されるものです。中学準備講座が無料でプラスされることで、12月~3月は学習量が増えます。冬休みや春休みなど、時間がある時に「子どもにダラダラ過ごしてほしくない~」などと感じる親御さんの味方にもなります(笑)
春休みに中学入学準備の目的で塾に行き始める小学6年生も多いと思います。しかし中学生になるからといって、慌てて塾通いを開始するのを私はおすすめしません。部活などで忙しい中学生を、最初からダブルスクール状態にするのは好ましくないと思うからです。
中学の最初から塾通いを始めると、大学受験まで「塾を使うのが当たり前」という感覚が植え付けられてしまいます。本当に賢い子に育てたければ、「自学自習」ができるように仕向けたいです。
そこで、通塾の代わりにスマイルゼミなどの中学準備講座利用を検討してみてはいかがでしょうか。
スマイルゼミの中学準備講座の対象教科は、算数、国語、理科、社会、英語です。6年間の総復習と中学の先取り学習ができます。
スマイルゼミでは、2022年4月に無学年学習コアトレがスタートしました。コアトレでは中3までの算数(数学)と国語の先取り学習ができます。でも中学準備講座はコアトレとは別物。中学入学に向けて最適な準備ができることに特化した内容になっています。
私は特に中学準備講座の英語を体験、検証してみました。自分の専門が英語だからということもありますが、中学校の英語は最初から「落ちこぼれ」てしまうこともある、要注意教科だからです。
英語は中学入学時点ですでに差がある!
小学校でも英語に触れたとはいえ、本格的に英語学習が始まるのは中学から。だから中学入学時点では、皆、同じスタートラインにいるはず……と思っていませんか?? 答えは「ノー」です!
英語は、家庭によっては幼い時から英会話教室に通わせたり、通信教育を利用したりで、中学入学前に、実は子ども達の間にかなりの能力差が生じています。
さらに今年の4月から、小学校でいよいよ英語が教科化されます。そうなると、小学校間での指導力の違いから、小学校卒業までにどれほど英語が身についているかに、いっそう大きな差が生じてくるでしょう。
しかも2021年度には、中学校の学習指導要領が変わります。中学英語は今よりもっと難しくなります。
中学英語が難しくなるということは、中学での学習進度も速くなるということです。
例えば中学校の先生は、小学校で習ったはずのアルファベットが読めない新中1年生がいたとしても、ゆっくり指導していられなくなるでしょう。これからの小学生は、中学での難しい英語に対応できるように、小学校卒業までに身につけるべきことはしっかり身につけておく必要があるということです。小学生のうちに英語が苦手になってしまっては、絶対ダメなのです!
スマイルゼミ中学準備講座の英語体験
スマイルゼミで、今後難しくなる中学英語に向けた、しっかりした準備ができるのでしょうか?
スマイルゼミならどのような英語力を小学生に身につけさせてくれるのか、スマイルゼミ中学準備講座の体験を口コミしますね。
アルファベット大文字についての口コミ
当然のことながら、スマイルゼミはもちろんアルファベットを教えてくれます。スマイルゼミでは小1から、英語を「聞く」「話す」だけでなく、文字に親しむ学習があります。
小6の中学準備講座中のアルファベット学習では、「大文字をなぞって書く」という基本中の基本から復習させてくれます。1文字ずつ書く度に、文字カードがめくれて、うしろの絵が見えてくるというもの。文字を書かないと絵が完成しませんから、小学生は最後まで書いてくれることでしょう。ゲームのようで取り組みやすいと思います。
「アルファベットを教えてくれる」なんて大したことないと感じますか?でもね、中学1年の4月の段階で絶対にクリアしないといけないことが、アルファベットです。そして英語が超苦手な中学生の中には、3年生になってもアルファベットすらあやしい生徒もいるのです。ですから中学入学前にアルファベットの読み書きを完璧にしておくことは、非常に重要です。
スマイルゼミのすごいところは、パームリジェクション機能がついた専用タブレット&高性能ペンで、ノートと限りなく等しい感覚で「書く」ことができること。このアルファベット大文字練習でも、タブレットだということを忘れさせるくらい、書き味がよかったです!!
アルファベット小文字についての口コミ
小文字のアルファベットは、大文字カードと対となる小文字カードを選ぶことから始まります。例えば ” I (アイ)” と音声が流れ、I と対になる小文字カード ” i ” を選んでそれを書くと、次の文字に進むことができるというもの。どんどん進んでいくと、カードが全部めくれてうしろの絵が完成します。カード選びをしながら、「聞く」と「書く」の両方を行えるようになっています。タブレットって便利ですね!
ちなみに、「大文字カードと対になる小文字カードを探す」というのは、私が小学生に家庭教師としてアルファベットを教える際にも行うことです。もちろん紙のカードを使ってですが。
小学生はカード遊びが好きなので、小文字カード探しを楽しんでやってくれます。しかしその後の、アルファベットをノートに「書く」練習はなかなかやりたがりません。
スマイルゼミでの小文字探しでは、選んだ小文字を書かないと次の文字に進めないので、小学生がきっと取り組んでくれることでしょう。英語はコツコツ書いて身につけることが必要な教科です。スマイルゼミは「書く」ことが得意なタブレットだから、「書く」作業があちこちに出てきます。スマイルゼミが度々書く練習をさせてくれることは、大いに評価できます。
ローマ字練習についての口コミ
ローマ字も、中学1年生が4月のうちにマスターしないといけない事柄です。
そもそもローマ字は、小学3年の国語で習います。しかしこれがやっかいな「訓令式」と言われるもの。「し」を si、「つ」を tu と小学生は習います。
ところが中学に入ったら使われるローマ字は「ヘボン式」です。「し」を shi、「つ」を tsu と書くやつですね。
ヘボン式の方が英単語に近いので、最初からヘボン式で覚えた方が小学生にとってラクです。しかし今でも小学校では訓令式が教えられているのですから厄介です。
ローマ字は英語学習以前の事柄です。それなのに中学校の先生は、中1の4月にヘボン式を教えるために貴重な時間を割かなければなりません。新中1年生の中には、自分の名前のローマ字を訓令式で覚えてしまったため、ヘボン式では正しく書けない生徒も多く、指導に時間がかかります。
しかしスマイルゼミ中学準備講座は、そんな中学校での煩わしさを配慮して、ヘボン式のローマ字を、しっかり教えてくれています。
例えば「つ」の書き方を問う問題はこんな感じ:
アルファベットを選んでドラッグして、答えを完成させるというもの。
ローマ字練習なんて地味ですが、タブレットでやるなら操作が楽しいのでいいかも!と感じました。
何よりも、スマイルゼミ中学準備講座では、小学生が中1になって困らないようにきめ細やかな配慮があるなと感心しました。
英会話についての口コミ
スマイルゼミでは、日常生活で使われる語句や英語表現を小学1年から学習します。小1、小2では単語レベル、小3からは文章(会話)です。ネイティブ発音の英語音声を聞いたり、真似て発音するだけでなく、タブレット上に表示される文字も同時にインプットしていきます。
中学準備講座はその総復習という感じで、絶対に覚えておきたい英語表現を聞いたり、真似て発音したりします。
例えばこんな感じ:
他にも色々な会話例が収録されているのですが、どれも中学1年生の教科書に出てくる基本的で重要なものばかり。中学入学後に困らないようにうまく選んでいます。
中学準備講座で重要な英語表現を目からも耳からもインプットしておけば、中学入学後に教科書をスラスラ読むのにつながります。「教科書が読める」ことは英語学習の基本で、非常に大切です。スマイルゼミ中学準備講座がここでも役に立ます。
英単語学習についての口コミ
スマイルゼミでは、小1から英単語学習があることは上で述べたとおりです。スマイルゼミ中学準備講座では、それをさらに一歩進めて、中学校で習う重要英単語を品詞別に学習していきます。
スマイルゼミ中学準備講座では、英単語を4つのステップで練習します。
この中学準備講座の英単語学習の良いところは、英単語が「品詞別」に分類されているということ。
品詞(名詞、動詞、形容詞、副詞など)の区別は、中学校の教師によっては指導が行き届かず、中学生の英語力が伸び悩む原因の1つになっていると私は考えています。
スマイルゼミ中学準備講座で英単語を品詞別に練習することで、小学6年生は中学入学前から品詞を意識することができます。英単語は文の中で紹介されますから、その品詞が英文中でどういう使われ方をするのかもつかむことができます。スマイルゼミ中学準備講座で、英単語学習のしっかりした土台が作られると思います。
さらにこの英単語学習の良さは、なんといっても実際に「書く」ということ。しかも3回繰り返して。スマイルゼミのタブレットならノートに書くのと同じ感覚で、ストレスなく文字を書くことができます。また枠内に線が引いてありますから、線より下につき抜けるかどうかなど、文字の形に注意して練習することができます。
英単語を覚えるには繰り返し書くことが必要です。ノートをわざわざ出して書くのは面倒に感じる小学生でも、スマイルゼミのタブレットなら抵抗なく練習してくれそうです。
フォニックスについての口コミ
スマイルゼミ中学準備講座には、フォニックス学習も含まれています。スマイルゼミでは、フォニックスは有料オプションの「英語プレミアム・STEP」でないと登場しないので、中学準備講座でフォニックスを学べることは嬉しいです。
中学準備講座では、フォニックスルールを順を追って学習していきます。まずは、基本の1文字ずつの音を順番に紹介してくれます。
b -「ブッ」- bug , c -「クッ」- cup, d -「ドゥ」- dog……とリズミカルに進んでいきます。「ブッ」「クッ」「ドゥ」が、各文字でどういう音が作られるかというフォニックスルールです。上の画像は q – 「クッ」- quiz ですね。流れてくる音声に自分の声を重ねて、すべて言えるようにすることをおすすめします。
フォニックスルールは他にもいくつかあるのですが、スマイルゼミ中学講座は順を追って教えてくれるから安心です。
たとえばフォニックスルールの中では難しい「二重母音(母音が2つ続くもの)」も、イラストと音声を使ってわかりやすく教えてくれます。
いくつか例を紹介しましょう。
二重母音のうちの1つの文字を選ぶ問題です。
問題を解いたあと、さらに「音」と「つづり」の関係に気づかせるためのイラストが登場します。
“ue” “ui” の両方が「ウー」という音を作る:
“ai” “ay” の両方が、「エイ」という音を作る:
このあとに「音」と「つづり」の関係がわかったかどうかを聞かれ、「わからない」をタップすると、シンプルで明快な解説を読むことができます。
最初の母音をアルファベットの「名前」で読んで、2番目の文字は読まないよ。
上の説明には、「二重母音」という難しい言葉は出てきません。でも十分にポイントを理解できますね。
ところで中学校では、フォニックス指導をする(フォニックス指導ができる)先生はあまりいません。ルールを教えてもらってないのスペルを丸暗記しなければならないのですから、中学生は大変です!
スマイルゼミ中学準備講座でフォニックスを身につけておけば、スペルをぐんと覚えやすくなります。学校で習うより、ずっといいです!
私は自分の子どもが小学生の時にフォニックスのワークブックをやらせたことがありますが、「お勉強」感が強くて、やり通すのが大変でした。スマイルゼミ中学準備講座なら、ゲーム感覚で問題を解いて、大切なルールを身につけられますよ♪
「英作文ゲーム」についての口コミ
スマイルゼミ中学講座では、日本語に合うように単語を選んで、川に橋をかける「英作文ゲーム」もあります。
このゲームの良さは、作る英文が基本的で大切なものばかりだということ。
例えば:
Thank you.
I’m sorry.
I’m from America.
I’m ten years old.
などなど、聞いたことがあったり、言えたりするものばかりです。
英作文ゲームをすることで、音ではわかる英文を書くとしたらどうなるかを確認することができます。また文の作り方を学ぶことにもなります。
どの英文も中学1年の教科書に出てくる大切なものばかりです。スマイルゼミ中学準備講座でインプットしておくことが、入学後の大きなアドバンテージになります。
スマイルゼミ中学準備講座口コミまとめ
中学準備講座の英語を吟味してみた結果、中学入学にしっかり備えられる頼もしい教材であることが分かりました。
スマイルゼミ中学準備講座では、算数、国語、理科、社会の総復習もできます。算数では、小学校の重要単元講座の問題を解くことから始めて、システムが各個人の苦手を判定し、苦手な単元を重点的に復習・トレーニングできるようになっています。中学入学までに苦手を克服するのに役立つことでしょう。
すでにスマイルゼミ小学生コースを受講している人は、6年の冬になると中学準備講座で追加料金なしで総仕上げ&中学の先取りができます。頑張ってください!
まだスマイルゼミを試したことのない小学6年生で、中学になったら塾に通おうかと迷っている人は、安易に塾に頼らず、スマイルゼミを検討してみては? 中学準備講座からスタートして、周りの新入生より一歩リードしておくのがおすすめです!
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