ソニー・グローバルエデュケーション開発の学習アプリ「LOGIQ LABO(ロジックラボ)」を使ってみました。理数脳の育成に効果的なのでしょうか。どんなアプリなのか、たっぷり紹介しますね。
ロジックラボ(LOGIQ LABO) ソニーのアプリとは?
ロジックラボ(LOGIQ LABO)とは、ソニーグループの教育事業会社「ソニー・グローバルエデュケーション」が開発した理数脳を育むための学習アプリです。
結論から先に言うと、非常によいです! 理数脳の育成はもちろんのこと、国語力アップにもつながりそうです。
ロジックラボは1週間の無料体験がでます。理数系に強くなってほしい、算数を苦手にしたくない、学習の土台である国語も気になるとお考えの方は、ぜひお試ししてみるとよいと思います。
ロジックラボの開始レベルは、お子さんの年齢と学習開始時に受ける「確認テスト」によって決まります。無料体験でも同様です。しかしロジックラボは無学年式。その後の取り組みに応じて、AIが学年に関係なくレベルアップさせてくれます。
またレベルアップ具合をAIにお任せせず、保護者が保護者用アプリ(スマホ使用)にて、出題の傾向や難易度、学習時間などを設定することもできます。
コンテンツは「理数教材」(計算力・情報読解力・探索力・空間認識力)と「探求教材」の2本立て。理数系に強くなってほしいご家庭におすすめです。しかも実際に使ってみたところ、国語力も高めてくれそうなことがわかりました!この記事で、じっくり口コミしていきますね。
ロジックラボ ソニーのアプリ学習開始まで
ロジックラボにはどのように取り組むのでしょうか。学習開始までについて口コミしますね。無料体験時の参考になさってください。
確認テストでレベル最適化
ロジックラボでアカウントを作成すると、まずはお子さんの年齢に基づいて、計算力・情報読解力・探索力・空間認識力それぞれについて「確認テスト」が行われます。ロジックラボは無学年式。テストの出来具合によって、それ以降に出される問題が、お子さんの現在の力に最適化されるようになっているのです。
ちなみにロジックラボのカリキュラムは、次の9ランク(各ランクにレベル1~4あり)で構成されています。
ランク | レベル | 学年 |
---|---|---|
A1 | 1~4 | 年少相当 |
A2 | 1~4 | 年中相当 |
A3 | 1~4 | 年長相当 |
B1 | 1~4 | 小1相当 |
B2 | 1~4 | 小2相当 |
B3 | 1~4 | 小3相当 |
C1 | 1~4 | 小4相当 |
C2 | 1~4 | 小5相当 |
C3 | 1~4 | 小6相当 |
例えば小1のお子さんの確認テストでは、次のような問題が出題されます。
【計算力 出題例】
【情報読解力 出題例】
【探索力 出題例】
【空間認識力 出題例】
どうですか?
足し算・引き算のようなストレートな算数の問題から、数理パズルや論理的に考える読解問題、空間認識力を鍛える問題など、扱う内容が多岐にわたっていることがわかりますね。
このようなコンテンツが、そのままこれから学習していくものになります。そして取り組みに応じてレベルが上がっていき、問題の難易度もアップしていくのです。
ちなみに保護者用アプリには、次の説明が掲載されています。
ロジックラボでは、各力において独自のスキルレベルを定義しています。着実に力をつけていくため、学習開始時は実際の学年より低いランクが設定されることが多いですが、ご安心ください。毎日の学習で着実に成長していきます。
カスタマイズもOK
確認テストが終わったら、いよいよ学習開始です。
ソニー・ロジックラボは「理数教材」と「探求教材」の2本立て。毎日どちらでも好きな方に取り組むことができます。もちろん両方やってもOKです。
理数教材は「計算力」「情報読解力」「探索力」「空間認識力」の4カテゴリーで構成されています。最初に受けた確認テストと同様です。
この4カテゴリーの出題内容(カリキュラム)は、テスト結果に基づいてAIが決定してくれます。また、AIにお任せしないで、保護者用アプリに表示されるAIからの次のような質問に答えることで、保護者がカスタマイズすることも可能です。
保護者用アプリの「学習方針」画面から、学習割合を細かく調整することもできます。
この調整機能を使うことで、例えば「計算は苦手だからじっくりやって定着させたい」「図形問題は得意だから難問にどんどんチャレンジさせたい」など、ご家庭の方針を反映させることができます。
「探求教材(探求学習)」には、カリキュラムのカスタマイズなどはありません。
2025年1月現在、「お料理レシピをつくろう」「絵本をつくろう」「ディスカッションをしよう(順次公開予定)」「絵日記をつくろう」「プログラミングをしよう」「スクラッチでクリエイターになろう」が提供されています。公式サイトによれば、今後、次々とテーマが増えていくそうです。
それでは実際にどんな学習ができるのか、具体的に紹介していきますね
ソニー・ロジックラボ「理数教材」体験口コミ
計算力
ロジックラボの「計算力」は文字通りストレートな計算のトレーニングです。取り組みに応じて少しずつ問題のレベルが上がっていくので、時には難しく感じる計算問題も出てくるかもしれません。
例えば、馴染みのない3つの数の計算に急に出てきたら、戸惑うかもしれません。↓
でも大丈夫!答えを入力できずに迷っていると、イラストが出現して助けてくれるのです ↓
こんな具合に、ロジックラボはお子さんが無理なくステップアップしていけるよう、サポートしてくれます。
そして最終ランク C3(小学6年生相当)では、例えば次のような分数や少数のかけ算・わり算などまで学習します。
ロジックラボは無学年式です。ですので取り組み次第で、小6まで待たずとも、このような計算問題ができるようになるまでトレーニングしてくれるということになります。楽しみですね。
情報読解力
ロジックラボの「情報読解力」では、その名の通り、情報を読み取って正解にたどり着く力を養う問題が出題されます。
例えば次のような問題です ↓
こちらはB1ランク(小学1年生相当)の問題なのですが、なかなか文章量が多いと思いませんか?ロジックラボは理数系の力を育てるアプリです。でもここでは理数系というより、文章をしっかり読めるかどうか、言ってみれば国語力が問われる問題になっています。
PISA(OECD生徒の学習到達度調査)などにより、日本の子どもの読解力が低下しているということを耳にした方は多いのではないでしょうか。私の専門は英語ですが、私自身も、英語の試験に出てくる日本語の問題文を生徒がしっかり読まない(読めない)ということを、何度も経験しています。これは本当に心配です。
文章をしっかり読んで理解すること、つまり国語力は、すべての学習の土台です。ロジックラボの「情報読解力」は、この国語力をもトレーニングしてくれるメリットがあると思います。
情報読解力には、例えば次のような、なぞなぞのような問題もあります。しっかり文章を読み、論理的に考えないといけません。 ↓
与えられた情報を丁寧に読んで、整理することが必要な問題も ↓
このように、ロジックラボは理数系の力を育てるアプリではありますが、与えられた文章をしっかり読み解く国語力も養い、論理的に思考するトレーニングをさせてくれます。
探索力
ロジックラボの「探索力」は「試行錯誤力」と言ってもよいでしょう。正解にたどり着くために色々試して、粘り強く考え抜くことはとても大切。そういう試行錯誤して正解にたどりつく力を養ってくれます。
動きがある問題が多いので、小学生が楽しく取り組めそうです。
例えばこちらの問題 ↓↓
このほかにも、パズル的な問題など、いろいろな難易度の、根気よく考えることが必要な問題が用意されています。
空間認識力
ロジックラボには図形センスや空間認識力を養う問題もたっぷりあります。正解・不正解を動画で確かめられるのは、デジタル教材のメリットですね。
問題例をいくつか動画で紹介しますね。
ロジックラボ「理数教材」まとめ
上で紹介してきたように、ロジックラボには理数脳を育んでくれる多様な良問がたっぷりあります。「情報読解力」では、すべての学習の土台である国語力も育まれます。
ロジックラボ公式サイト には問題例が多数掲載されているので、参考にしてください。
なお、もしも解き方が分からない時は、「ヘルプ」を見ることもできます。
また必要に応じて、タブレットに書き込みながら考えることもできます。学習がタブレット一台で完結するので便利です。
お楽しみとしては、各分野の学習を終える度にもらえる「ポイント」があります。ポイントでアバターのアイテムを買うことができるようになっています。
一番嬉しいのは、学習完了後のレベルアップかもしれません。出来具合に応じて、AIがレベルを上げてくれます。お子さんの励みになるでしょうね。
4分野(計算力/情報読解力/探索力/空間認識力)の問題をすべて終えると、最後に「今日の復習」をするように促されます。
「今日の復習」では、その日に間違えた問題が出題されます。しっかりおさらいができるようになっています。
これらの学習はすべて無料体験中でも取り組むことができます。お子さんとの相性を、無料体験でぜひ確かめてみてください。
ソニー・ロジックラボ「探求教材」体験口コミ
ソニー・ロジックラボの「探求教材(探求学習)」は、公式サイトによれば、「AIなどのテクノロジーを使いこなしながら、正解のない問題を探究する力」を育成するものとのこと。
2025年1月現在、「お料理レシピをつくろう」「絵本をつくろう」「ディスカッションをしよう(順次公開予定)」「絵日記をつくろう」「プログラミングをしよう」「スクラッチでクリエイターになろう」に取り組むことができます。
探求学習では、AIと相談したり、AIを活用したりしながら、テーマに沿った作品を制作していきます。またプログラミング基礎技術も身に付けることができます。お子さんにとっては、最新テクノロジーに手軽に触れられる機会となります。
私も試してみたので、どんな具合に進むのか、口コミしていきますね。
「絵日記をつくろう」
探求学習「絵日記をつくろう」では、AIと一緒に絵日記を作っていきます。
まずAI(ろじもん君)のリードで、何月何日の絵日記を書くのかを決めます。なるほど、日記ですから、日付は重要な情報ですね。
次にAI(ろじもん君)に、その日にしたことを教えていきます。マイクで話します。
するとAIが、話したことを文字に起こしてくれます。
この調子で、ろじもん君がする質問に答えていきます。選択肢から選んだり、マイクに話して答えていきます。ろじもん君が文章をうまく引き出してくれるという感じです。
ろじもん君に次々と答えていくことで、絵日記のためのメモが出来上がりました。
このメモをもとに、AI(ろじもん)が絵日記の文章を完成してくれます。AIがまとめたとはいえ、自分がマイクで言ったことがほぼそのまま活字になっているので、自分の文章と言ってよいでしょう。
そしてその文章について、「表現」「分かりやすさ」「読みやすさ」の項目で評価をしてくれます。
また、文章を修正したり、AI(ろじもん)にまかせず自分で書くこともできます。その場合もマイクで話せばOKです。作文が苦手なお子さんでも、取り組みやすくなっています。
ソニー・ロジックラボは理数脳を育てるアプリですが、この「絵日記をつくろう」では作文能力の向上が期待できますね。「理数教材」の「情報読解力」のところでも触れたように、ロジックラボは国語力をも養ってくれるようにできています!
さて、「絵日記」なので、「絵」も用意しなければなりません。ここでもAI(AI画像生成ツール)を活用します。
画材を指定して「つくる」をタップすると、AIが画像を生成してくれます。
気に入らなければ、別の画像をいくらでも作ってくれます。画材を指定し直して、新たな画像を生成してもらうのもOKです。例えば、こんなに具合に ↓↓
最後に使用する絵を選び、その日の絵日記は完成します。
このように、ロジックラボ「探求教材」の「絵日記をつくろう」では、小学生が気軽に作文作りにチャレンジできます。また生成AIを楽しく体験できるようになっています。
なお、探究学習には、生成AIで自分だけの絵本を作る「絵本をつくろう」もあります。そこでは、AI(ろじもん)と会話しながら、絵本のテーマや話の展開を考えます。つまりお子さんの表現力や発想力が育まれていきます。また「お料理レシピをつくろう」では、AI(ろじもん)との会話を通して、料理についての知識が増えていきます。ロジックラボは理数脳を育てるだけではないのです!
探究学習には、今後さらに様々なテーマが追加予定です。どんなコンテンツが登場するのか楽しみです。
プログラミングをしよう
ソニー・ロジックラボの「探求教材」ではプログラミングを学ぶこともできます。プログラミング未経験のお子さんでも、基礎の基礎から始まる「レッスン」があるので心配いりません。
「レッスン」は、AIキャラクター「ろじもん」との会話で進みます。ろじもんが分かりやすく話してくれるので、取り組みやすいはずです。
ミッションを1つずつこなして、少しずつステップアップしていけるようになっています。また「コンテスト」に挑戦して、プログラミングスキルを向上させることもできます。
私は最初の「前に進もう」から始めて、順にミッションをクリアして、「ホタルをプログラムしよう」もやってみました。
「ホタルをプログラミングしよう」の動画はこちらです ↓↓
小学生向け通信教育などに「プログラミング的な」学習が含まれていることがよくありますが、ロジックラボでは本格的にプログラミングを学べますね。
このほか、探求学習には「スクラッチでクリエイターになろう」もあります。プログラミングをさらに楽しめるようになっているのです。
スクラッチは、世界で最も使われている人気プログラミング学習ソフトです。ロジックラボでスクラッチまでカバーされているとは、すごいです!
ロジックラボでは、「レッスン」でスクラッチの使い方を一歩ずつ覚えたり、「じゆうせいさく」で自由に作品を作って他のユーザーに見せたりすることができます。
ロジックラボ「探求教材」まとめ
ソニー・ロジックラボの「探求教材」には、生成AIを活用して何かを作り上げる制作系のもの(「絵日記をつくろう」「絵本をつくろう」「お料理レシピをつくろう」)と、プログラミング系のもの(「プログラミングをしよう」「スクラッチでクリエイターになろう」)があります。
ロジックラボ公式サイト によると、今後さらに次のようなテーマが増えていくそう。
「AIとSF小説のあらすじを創作」
「ラフスケッチをもとにカバーイラスト制作」
「プログラミングでロボット操作」
「夏休みの家族旅行計画をつくろう」
「パンフレットをつくろう」
「プロフィールをつくろう」
「新しい健康レシピをつくろう」
「オリジナルスポーツのルールを考えよう」
「街のオリジナルキャラクターをつくろう」
などが追加予定だそうです。
タイトルから推測すると、制作系のもの、プログラミング系のものの両方とも、増えていくようです。
「探求学習」の存在が、ロジックラボを他には類を見ないユニークな学習ツールにしています。発想力や表現力を伸ばしたり、生成AIを使いこなしたり、プログラミングの基礎技術を身につけたりと、学習の幅が広がります。
ロジックラボ体験口コミまとめ
ロジックラボを実際に使ってみて、次のメリットがあることがわかりました。
正直なところ、「理数教材」の計算力については、ロジックラボを使わなくても、紙のドリルなどで鍛えることができます。「空間認識力」については、ワンダーボックス のアプリなどにも似ている問題が出てきます。
しかしながら「情報読解力」の文章題や「探索力」のパズル的な問題については、通信教育には同様のものはなかなかないかと。
また「探索教材」は、ロジックラボならではの学習です。生成AIを活用して自分だけの作品を作ったり、プログラミングの基礎技術をマスターしたりと、お子さんがみごとハマってくれるかもしれません。
お子さんが教材を気に入るかどうかは、実際に使ってもらうのが一番わかりやすいです。ロジックラボでは1週間の無料体験ができます。新規アカウントを作成して入会する形をとりますが、無料期間内に解約すれば費用は一切発生しません。
なお、無料体験申込時には、料金プランを選択する必要があります。
ロジックラボ 料金プラン(税込)
年払いプラン | 41,760円/年 月あたり3,480円 |
月払いプラン | 3,980円/月 |
おすすめは「年払い」です。無料体験後も継続することにした場合、年払いの方が料金がお得だからです。また年払いを選択し、無料期間経過後に途中解約した場合、月払いプランを利用したものとして計算し、残り期間分は返金されるので安心です。
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